メールの用語

きょうはメッセージの文面における「よろしくお願い致します」と、「ご確認下さい」という決まり文句の話題です
これらをクリエイターが用いると、誤解される場合があるな、とおもうことがあります






まず「よろしくお願い致します」は、メールによくある締めくくりの挨拶ですよね
英語の“Nice to meet you”とはまるで意味が異なり、「以上です。読んでね」というような強調でしかないとおもいます

その、ほとんど意味のないはずのことばを「あなたの依頼を受けます」という意味に受けとるひとがいます
こちらは、本文で「致しかねます」とハッキリ明記したつもりですが、最後に「よろしくお願い致します」とついていると、相手は「こちらこそよろしくお願いします！！」と返信するのです
まるでこちらが引き受けたかのような流れとなり、購入者にとっても危険な誤解だとおもいます






つぎに「ご確認下さい」についてです
「ご確認下さい」とは、なにか添付したときの決まり文句にすぎません。わたしも作品の試作を送った際に頻繁に使います
しかし、これをクリエイターが使うと、「リテイク受け付けます」という意味に受けとるひとがいます
それで、既にリテイク回数の上限を越えているのに、細かいところを指摘してしまうのです

「ご確認下さい」とは、文字通り「忘れないでちゃんと見てね」という意味のことばでしかないので、購入者は、修正箇所のなにもない作品にそれ以上アイディアを寄せなくても大丈夫です

わたしはこのようなつまらない誤解を受けたので、案件を断るときには「よろしくお願いいたします」というのを避け、「ご確認ください」も単なる「送信いたしました」に変えています

とはいえ、もちろん、それを「改善」とはおもっていません。わたしが直さなければいけなかったのではなく、相手がビジネスメールに興味がなすぎただけだからです

こちらはただのオタクなので、ビジネスでイラストを描くわけではありませんが、逆に、ビジネスメール以外の口調の文化が、同人活動にあるわけでもないのですから、創作に関わるひとは基礎的なビジネスの用語の知識があった方がいい、と提案します