マウントを取る女は貢ぐ

楽しい話題ではないのですが、5年ぶりくらいに、昔のバイトの仲間から連絡がありました。
全く記憶はないけれど、わたくしが描いたという絵を写真に撮ったものが送信されており、文面は、「いまどうしてるかなと思って」と懐かしんでいるようでした。
それは当時わたくしの知らない保育士の資格の取れる短大に行っていた者です。実際にはその課程は履修しておらず、遊びたかったと公言しているクズでした。飲食店だったので、他にも経済学部など中身のない者の代表格だけを集めて来たような、典型的な接客業の現場だったと懐います。日常の会話もままならない相手だったので、わたくしは返信しませんでした。

けれども、不図思いました。
昔のクラスメイトを名乗った悪徳商法はよく聞きます。つまりいま、やろうと思えばキラキラ女子にマルチを勧めることができる立場なんだな、と……
いえ、悪徳商法のやり方なんて知らないわけですが、わたしは画家になってしまいました。お節介なゴリラなら、絵を買うだけでは済まず、易々と生活費まで負担しそうだな、と想像できるのが、なんともやりきれません。
こちらが同性で、派手なホストやバンドマンじゃないからといって、騙し取るはずはないと油断してしまうでしょう。オタクのひとは、ゴリラから逃げていないで、逆にファンにしてしまうのが覚悟というものなのかもしれません。
おとなになると、人間関係そのものが「営業」になるときがある、ということを改めて知りました。