よく雑誌やテレビ番組のお便りコーナーでは、絵はがきを「イラスト」と呼んでいるものです
このように、お絵かきのことをイラストレートと呼ぶと、当事者感が出て、大人っぽいですよね
でもイラストレーターという職業には、夢や憧れがつきまとうので、わたしはあまり作品をイラストと呼ばないようになってしまっています
つまりイラストと呼んでしまうと、「わたしは休んだことはありません。働いているときが最も幸せです」「わたしはファンが好きです。嫌いなひとはこの世にひとりもいません」「わたしには体がありません。だから無限に仕事を引き受けられます」といっているかのように受け取るひともいるのです
どうにか世間のイラストレーターのイメージから離れたくて、結局「絵」と呼んでいます
世間、と書きましたが、最もイラストレーターに対して極端な怒りを示すのは、やはり同業者だったりもします
レーターに「わたしもイラストを描くよ」と親しげにすると、激怒されるので注意が必要です
さて、日本では「イラスト」という言葉が一般的に用いられるようになっています
海外ではどうなのでしょうか
イラストはもちろん illustration という英語由来ではあります
しかし、tumbler や Instagram といった、外国のアプリでは、illust. と呼んでいるひとは一人もおらず、art と呼ばれていますよね
そのほか art works や manga art 、drawing と呼ぶケースも多いです
ちなみに二次創作は fan art 、ときに dojin ともいいます
わたしは「アート」と呼ぶことに大変抵抗があったのですが、イラストよりは目くじら立てられづらいかなと思って、いまとなっては積極的に用いています
art には「人工物」というくらいの意味しかないので、実際のところは怖くないし、その上芸術家たちは他人の失敗にも成功にも興味がなくて、レーターという商売人とは決定的に性格が異なります
なんにしても、お客さんに対しては「カット」「スケッチ」「ラフ案」「出来上がった作品」「完成品」などといって、より具体的に呼ぶ必要はあります。傷ついたわたしでなくとも、その商品がイラストであることは当たり前すぎて、働くうちに「イラスト」という言葉は使わなくなるのが自然かもしれませんね