ボイトレのまえに

ボイストレーニングは、楽器の教室ほどポピュラーではないですが、意外にも、探すと全国にある習い事だったりします。楽器の練習スタジオなどの狭い空間が貸し出され、そこで歌うことができるのです

わたしもまた名古屋大須で歌を習ったことがあり、そこで感じた利点をまとめてみます




・講師の声量と音域に刺激される

普段、周囲に声が大きいといわれていても、講師の無料お試しレッスンを受けてみると、最初の発声で全然歌えなくて、それが楽しいです


・腹式呼吸を生で見る

いくら絶対音感があっても、ネットの知識でDTMをやっていても、腹式呼吸だけは自然に身につくものではありません。ボイトレ講師の腰や脇腹があり得ないほど膨らむのを見ると、「あ、腹式っていうけど背中で息するんだ」という感覚的なことがわかりました


・講師の選曲を参考にできる

講師の口から格調高げな曲名が次々出て面白いです。音大ではどんな曲を歌っているのか、どんな言語が人気か、その空気を垣間見ることができます。教室は、クラシック音楽の扉でもありました










(体験レッスンはおすすめです。ただ、その後はいきなりココナラなどで歌を出品してみたほうがいいかもしれません。でないと歌手になるチャンスは一生ないかも……)







そのまえにどんな準備が必要か、いろいろな講師に共通する必要事項をリストアップしてみます



・ミュージカルの曲を探す


講師たちはお嬢様であり、しらないポップスばかり聴かせられて、ちょっとぐったりした印象を受けます。そのままでは楽しくないので、ミュージカルのCDを持ち込みたいところです。音大出身ではないポップスの講師も、ボカロ曲を持ち込んだ時よりはまじめにレッスンしてくれます


・歌詞を印刷する


スタジオでのレッスンはカラオケと同じで、時間がもっとも気にされるので、テンポよく進むでしょう。ネット検索は意外と時間がかかり、そのテンポのなかで歌詞を検索するという隙はありません。書き込めるよう紙に書き写していく or 印刷していくのがベストです


・歌詞を完璧に覚える


講師が「息を吸ったところで手を広げてください」というような、動作を指示することがあります。そうなると印刷した歌詞カードを見ていられません。なかには「歌詞覚えてきてください」と突き放す講師もいるので、ぜひ暗記して行きたいですね


・「t」「k」「m」の子音に気を付ける


全部の子音と母音を意識出来たらいいのですが、初めは「った」「っか」「ンま」という大げさな子音だけを拾うのは手です。すぐ歌詞を覚えるのはムリでも、この3つの子音が来るところを体で覚えると、歌詞が効率よく頭に入る気がします


・スタジオに入る前に気持ちを上げる


講師がみな一様に語るのは、日本語を話す口のままでは歌えないということです。口角を上げないと音域が広がらないし、母音を全部区別しないといけないし、それは普段の口の動きではダメだったりします。そのためにはなにか楽しいことを思い出して、「いいことあった?」といわれるくらいで大丈夫です







最後に、これらは学校教育とちがって強制ではないということを書いておきます。自然とミュージカルを聴くということができなかったり、テンションを上げようとしても冷めてしまったりしたら、それがボイトレに向いているかどうかの判断材料となるといえます

生徒がつまらないと、講師もどうしたらいいかわからないでしょう

ボイトレが楽しくないひとは、恐らく目的と期限がない、というのがまずいのです。あるコンテストに出たいとか、ある催し物で歌うとか、大人なら期日のあることだけをやったほうがいいです





生涯学習の落とし穴はここにあります。期日がないのに、「気まぐれ」に美徳を見いだして消費を促すやり方です。客が歌手になったわけではなく、消費しているだけであることを忘れさせるのですね
日付をもって行動できないひとは、無料レッスンだけを受けて、あとはじぶんで作曲してしまったり、歌ってみた動画を投稿したほうがいいのかもしれません。クリエイターを目指すのだということを、忘れないでいるべきです