帰ろう









鎌倉に引っ越して1週間となりました。アパートは山の中にあります

断崖沿いの階段には大木の根が迫っており、湿った涼しさがある土地です。そこに大家さん夫妻の白い家があり、わたしはその1階の、アパートとして貸し出されている部屋に住んでいるのです

不動産屋を通じて初めて内覧に来たとき、ここに「逃げ帰って来た」という心持ちがして、すぐに決めました

物干しには庭があり、わたしの部屋は草花と蝶に囲まれています。毎日リスが横切って行きます





 






新しい勤務先は窓とドアのリフォーム業で、とても小さな会社です。わたしは工事課に配属され、作業着で過ごすことになります。シルバーの軽バンの社用車が貸し出され、現場から直接家に帰っていいとのことでした

どうやら内定した理由は、女性のお客様のために女性の工事課の社員がほしかったことと、自動車運転に慣れているひとがよかった、ということのようですね

昭和にタイムスリップしたような雰囲気です


ほどなくして発達障害がバレで自主退職に追い込まれるのではないかとは思いますが、いまのところ、暗は28歳で家賃、光熱費、携帯料金などを自身で払って自活することができるようになるという、つまらない人生を送っているといえそうです

















さらに妥当なことがやりたいと、引っ越してすぐにクワガタを飼い始めました。女性に人気の、パプアキンイロクワガタです。だれでもクワガタを飼ったことがあるのにわたしはないので、勉強になります。いま産卵に向けて雌がプロテインゼリーを齧っているのですが、それを新しいものに替えようか迷っているとき、なにに対してかわからない感謝の気持ちがじわりと沸いてきます

もう人脈にされるだけの、感謝のない世界には戻れはしません