描きたいものなんてない

3年以上スキマとココナラで取引してきて、矢張りひとの期待を背負うと飛躍的に描けるものが増え、また、まるで編輯者のように購入者たちがわたしの繪に合うものを教えて呉れて、比べものにならない程成長したと感じて居ます。


プーさんで有名なミルンは、だれもプーさん以外の童話を求めていなくて自信を失ったそうですが、暗はお客さんがお金をくれるばかりでなく、わたしらしさというものさえ教えてくれるのだというふうに、前向きに捉えています。運命を受け止めるのは絶叫マシンのように面白いです。


しかし、繪が巧くなると案件も増え、値切るひとや、繪を持ち逃げするひとも出てきました。












なえさん(https://skima.jp/profile?id=298699)というひとなのですが、完成後急激にトークルームのやりとりの頻度がなくなり、此方からの納品報告を承認してくれなかったのです。取引の有効期限まで承認しなければ、前拂いしてもらつた金額はなえさんに戻るので、それを狙つたのだと考えられます。


詳しいいきさつを説明すると、まず最初は上半身だけの繪のリクエストをしてくれたのですが、衣装が中世の王のように煩雑だったのでその分のオプシヨン料金をいただきました。その後なえさんはやはり全身にしてほしいということで、わたしは全身のオプシヨン料金の金額で新たに出品をし、取引は同時にふたつとなりました。しかし全身のほうは支拂いを失念されてしまい、この頃から返信のペースが翌日から翌週へとグツと落ちたのです。

遅れて居たものの、ようやく全身のほうの支拂があったとき、わたしは胸を撫でおろしました。全身を描いて納品したのですが、そこで最初の取引の有効期限が来て、最初の料金がなえさんに戻ってしまうことになり、なえさんは仕事で納品報告できなかつたから後でもう一度支拂いたい、と説明しました。

その後、全身のほうの取引の納品報告もなかなか承認してもらえず、なえさんからやつと来た返信は、最初の取引の金額から全身のほうの金額を引いた額のチツプを払えばいいか、ととぼけたものでした。すでに全身の分の金額も最初の金額に含まれていたのだと、記憶を改竄してしまつたようです。

この記憶違いのときからわたしには運営に通報する準備ができていましたが、やはりそのまま全身のほうの有効期限も来て、わたしには1円も入りませんでした。




この記事を読むひとは「運営がなにかしてくれるわけはない」と思うかもしれません。

実際、問い會わせたところ、購入者が「このファイルで納品としてほしい」というような発言を明確にしていないと、スキマから強制決済はできないとのことでした。その後取引期限が來れば、もうあとは個人で解決するしかありません。


コミッシヨンのサイトでは、購入者が繪を納品してもらえなくても、いつかは支拂い金額が全額戻るのに対して、出品者が納品を承諾してもらえないと、時間と労力は戻りません。

その持ち逃げ購入者のために、急ぎのほかの購入者さえ待たせても、すべて無駄です。


ですが、どんなことがあつても時間と労力を無駄にしない方法が、ひとつあります。

それは描いていて楽しいものしか描かないことです。先人が勝ち得た著作権を大切にし、お金のために描きたくない繪を描くようなまねはしなければいいのです。

なえさんが規約違反ではないように、ある意味ではわたしはなにも損をしていないというべきかもしれません。なえさんがどんな嫌なひとかというよりは、わたしがわたし自身に嫌がらせをした、ということなのでしようか……?

そんなふうに割り切つて、やりたいことだけをやっていられたらいいのですが、今後ともわたしは結局、ひとのために繪を描いて、リスクを負つてしまうことでしょう。なぜなら、描きたいものなんてないからです。