普段の會話では、時代や年號を調べて特定できないこと多いので、古代、中世、近世、近の4つの時代区分を積極的に使つて話す様になりました。




古代:ancien は、その民族の理想の時代です。古代という言葉は〈古典〉と同一視されて使われます。
中世:moyen-âge は、宗教をはじめとする父権的権威による〈封建時代〉です。帝國が消滅したあと戦亂の世となり、民衆は貧窮しました。
小國たちが統一され、比較的平和になつたのが近世:moderne です。騎士や海賊達は未だ存在するものの、商人が活氣をもち、経済も安定し始めます。
そして近代:moderneが訪れ、これは考え方が宗教から脱し、唯物的になつたことを告げます。民主化や産業革命を経て、権威に自己を捧げることをやめ、〈個人主義〉が進むのです。



やはり重要なのは外観で、それは映畫等ですぐ憶えられます。相手が話柄にして居るものについて、例えば記憶の中の百年戦争が舞臺の漫畫と照らして、服飾や建物の感じから兎に角歐洲の中世だと断定しておけば、細かな部分を間違つて失禮をする確率は可成り下がります。
暗記を目的としないことで、恥をかくのを防ぐ許りでなく、結局は基礎が身についてほかの知識もまた自然と増えていきました。その時々の、かつこいい、綺麗、という様な氣分で憶えたことは、正しい知識とは次元を異にし、時代考証厨から的外れな喧嘩を賣られることを防ぎます。「共和國に君主はいない」と云う自称オタクでも、此方が「結婚しろ、と思つたけどよく考えたら結婚してた。ポーランド・リトアニア共和國はガツキーと星野源みたいなもの」と語れば、知識量でマウントするのも阿呆らしくなるのです。